「馬毛(まげ)島での米軍訓練をさせないぞ!」。種子島北部に位置する鹿児島県西之表市。11月27日、その中心市街地を住民ら150人がデモ行進した。防衛省は約12キロ沖にある無人の馬毛島に自衛隊基地をつくり、硫黄島(東京都)で行われる米空母艦載機の陸上の離着陸訓練(FCLP)を馬毛島に移すことを計画している。
デモ行進の前にあった集会で、30代の母親は「平和な環境でのびのび子育てしたい。騒音や戦争を身近に感じる怖い思いを子どもたちにさせたくない」と訴えた。
計画をめぐって地元は割れる。賛否が争点になった1月の市長選で、計画に「同意できない」と主張した現職の八板(やいた)俊輔(68)が容認派の新顔を破って再選を決めたが、144票の僅差(きんさ)だった。防衛省はFCLP移転に伴う米軍再編交付金を地元自治体に支給する検討をしており、市は難しい対応を迫られることになる。
賛成、容認派は、基地受け入…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル